【2026最新】ChatGPTで介護記録を作成|プロンプト例・ワークフロー・個人情報保護
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ChatGPTは介護記録の作成・要約・整形を通じて、記録業務の時間を大幅に短縮します。本記事はChatGPT(OpenAI)に特化した各論として、場面別プロンプト実例、音声入力×ChatGPT×職員監修の3ステップ実務ワークフロー、個人情報保護法第25条に基づく入力OK/NG判断表まで編集部が確認した内容で網羅します。生成AI全般の総論は「生成AI×介護」へ、記録の書き方入門は「介護記録の書き方」へ送客し、本記事はChatGPTでの記録生成手法に絞ります。
1. ChatGPTで介護記録を作る仕組みと4つのメリット
この記事の要点 ChatGPTは介護記録の作成・要約・整形を担い、職員の記録作成時間を大幅に短縮する生成AIです。手書きメモや音声入力の要点を入力すると、指定した様式・文字数・トーンの記録文を数秒で生成します。主なメリットは時短、記載の標準化、文章力の補助、直接介護に振り向ける時間の確保の4点です。いずれも匿名化と職員の監修が前提となります。
ChatGPTは、OpenAIが開発した対話型の生成AIで、入力したテキストをもとに自然な文章を生成・要約・整形します。介護記録の作成では、職員が現場で記録した要点メモをChatGPTに入力し、施設の様式・文字数・文体に沿った記録文を短時間で得る使い方が主流です。
ChatGPTが介護記録作業で担う4つのメリット
| メリット | 具体的な効果 | 留意点 |
|---|---|---|
| 1. 時間の短縮 | 整形・清書の時間を大幅に圧縮 | 入力の質が出力を左右する |
| 2. 記載の標準化 | 職員間で文体・項目のばらつきを減らす | 施設共通フォーマットの事前指示が必要 |
| 3. 文章力の補助 | 文章が苦手な職員も一定水準の記録を作成 | 事実誤りの最終確認は必須 |
| 4. 直接介護時間の確保 | 記録に取られていた時間を利用者ケアへ振替 | 効果は施設・業務で異なる |
生成AI全般(Gemini等も含む)の位置づけや、ロボットAI・IoTとの切り分けは「生成AIの介護活用完全ガイド」で解説しています。本記事はそのうちChatGPTに特化した記録作成の実務を扱います。
2. ChatGPT介護記録プロンプトの基本構造(3要素)
ChatGPTから現場で使える記録を引き出すには、プロンプト(指示文)の構造が鍵になります。基本は**「役割+入力情報+出力条件」の3要素**で組みます。
プロンプト3要素の内訳
| 要素 | 役割 | 記述例 |
|---|---|---|
| 役割 | ChatGPTに担わせる立ち位置を指定 | 「あなたは介護記録の作成補助です」 |
| 入力情報 | 匿名化済みの観察要点を箇条で入力 | 「Aさん(80代)・昼食全量・むせなし」 |
| 出力条件 | 様式・文字数・文体・トーンを指定 | 「200字・客観的・ですます調で」 |
基本テンプレート(コピーして使えます):
「介護記録の作成補助です。以下の匿名化済みメモを、客観的・事実ベースの記録文に整形します。数値(時間・量)を含め、200字程度・ですます調で出力します。【入力メモ】(ここに匿名化メモを貼る)」
プロンプトが具体的なほど出力の精度が上がります。記録の書き方そのもの(5W1H・客観的事実)の基本は「介護記録の書き方」で、記録様式のひな形は「介護記録テンプレート」で解説しています。
3. シーン別プロンプト実例集(入浴・食事・排泄・歩行・申し送り)
現場で頻度の高い5場面のプロンプト実例をBefore/Afterで示します。いずれも匿名化済みの入力が前提です(第6章)。各ケースはH3見出しと1行要約で前置きし、表は補助に回します。
① 入浴介助:拒否の経過と介助範囲を残す
入力(プロンプト):「Aさん(82歳・男性)、午前の入浴介助。入浴拒否あり、声かけ後に了承。洗髪は自立、背中のみ洗身介助。入浴後、水分補給150ml。これを介護記録としてまとめる。」
出力例:「午前の入浴介助を実施。当初入浴を拒否されたが、声かけを重ねることで了承された。洗髪は自立、背中のみ洗身介助を行い、入浴後に水分補給150mlを摂取。」
② 食事介助:摂取量と所要時間を数値化
入力(プロンプト):「Bさん(90歳・女性)、昼食の記録。ご飯半分、味噌汁完食、魚は少し残した。食事ペースゆっくり、むせなし。これを介護記録にまとめる。」
出力例:「昼食はご飯を半分、味噌汁は完食、魚は少量残した。食事ペースはゆっくりで、むせることなく摂取された。」
③ 排泄介助:回数・量・訴えの有無を記録
入力(プロンプト):「Cさん(78歳・男性)、トイレ誘導1回。尿量中程度。排尿時の痛みなどの訴えなし。これを介護記録にまとめる。」
出力例:「トイレ誘導を1回実施。排尿量は中程度で、排尿時の痛みなどの訴えはなく、特に問題なし。」
④ 歩行訓練:ふらつきと休憩後の変化を追う
入力(プロンプト):「Dさん(85歳・女性)、午後に廊下を歩行訓練。手すり使用、自立歩行5分。ややふらつきあり。休憩後は安定。介護記録を作成する。」
出力例:「午後に廊下で歩行訓練を実施。手すりを使用しながら自立歩行を5分継続。歩行中にややふらつきが見られたが、休憩後は安定した様子。」
⑤ 申し送り:箇条メモを構造化
入力(プロンプト):「夜中にトイレ2回、転倒なし。早朝の血圧やや高め。これを『身体状態・生活状況・対応』の順で申し送り文に構造化する。」
出力例:「【身体状態】早朝血圧がやや高め(経過観察)。【生活状況】夜間排泄2回・転倒なし。【対応】血圧の推移を次シフトで確認。」
文字数・文体・フォーマットは出力後に追加指示で調整できます。「200字に短くする」「丁寧な言葉で」「箇条書きで」などと追記すると、読みやすさが変わります。申し送りの書き方全般は「看護の申し送り」も参照ください。
4. 音声入力×ChatGPT×職員監修の3ステップ実務ワークフロー
この節の要点 ChatGPTで介護記録を作る現場ワークフローは、音声入力でメモを取る→ChatGPTで様式に整形する→職員が監修するの3ステップで回します。スマホの音声入力で観察要点を記録し、ChatGPTに匿名化済みのメモを貼り付けると数秒で様式準拠の記録文が得られます。最後に必ず職員が事実誤り・個人情報残存を確認して完成とします。
現場で今日から回せる手順を3ステップで示します。スマホ1台と無料版ChatGPTで始められ、法人向け環境への移行も同じ流れで適用できます。
- ステップ1:音声入力でメモを取る — 介助直後にスマートフォンの音声入力で観察要点を記録します。整理を意識せず、事実と数値を口頭で残すのがポイントです。氏名・生年月日等は最初から記号(Aさん等)に置き、年代は「80代」のように丸めます。
- ステップ2:ChatGPTで様式に整形する — 匿名化済みのメモをコピーしてChatGPTに貼り付け、第2章のテンプレートで整形を指示します。施設の共通フォーマット(項目・文字数・トーン)を事前にChatGPTへ教えておくと、以降はメモを送るだけで様式準拠の記録文が得られます。
- ステップ3:職員が監修して完成とする — ChatGPTの出力を必ず職員が読み返し、事実誤り・専門用語の誤用・個人情報の残存を確認します。修正後にシステムへ入力・保存して完了です。監修を省くと事故時の証拠能力を損なうため必ず挟みます。
定着のコツ: 初回は1職員・1業務(記録など効果が出やすいもの)で試し、所要時間と品質を前後で比較測定します。成果が見えたら運用ルール(匿名化・監修フロー)を文書化して展開を広げます。
まずは無料でChatGPTの入出力を体験できます
当メディアの無料AI体験ツール(登録不要・無料)で、ChatGPTの入力から出力までの流れを体験いただけます。ケアプラン生成の有料機能は「AIでケアプラン作成」でご案内しています。
5. ChatGPT出力のNG/OK対比例:客観的記録への整形
ChatGPTの初期出力は主観的表現になりがちです。記録は客観的事実と数値で構成する必要があるため、追加指示で整形します。3つの対比例を示します。
対比①:食事場面
NG(主観):「元気に食事をとられた。」
OK(客観・数値):「おかずを全量摂取。右片麻痺側の左手でスプーンを使用し、約30分で完食。途中の休憩なし。食事中のむせ込みなし。」
整形の指示:「主観表現を客観的事実と数値(量・時間・有無)に置き換える。」
対比②:排泄場面
NG(主観):「排泄はいつも通りだった。」
OK(客観・数値):「午前中にトイレ誘導2回・普通便。午後に1回・軟便。排尿時の痛みの訴えなし。」
整形の指示:「回数・量・性状・訴えの有無を明記する。」
対比③:情動・行動場面
NG(主観):「落ち着いて過ごされた。」
OK(客観・数値):「日中、車椅子座位で過ごし、離席なし。声かけに笑顔で応じる場面が3回あり、不穏な言動は観察されなかった。」
整形の指示:「『落ち着き』を具体的な行動と観察回数で記述する。」
客観的記録の書き方(5W1H・NGワード言い換え表)は「介護記録の書き方」で体系的に解説しています。ChatGPTは整形を支援しますが、最終的な事実確認は職員が担います。
6. 個人情報保護:入力OK/NG判断表と匿名化3ステップ
この節の要点 ChatGPTに利用者の個人情報を入力する際は、氏名・生年月日・住所などの本人特定情報は匿名化するか法人向け環境を利用するのが原則です。根拠は個人情報保護法第25条(第三者提供の制限)と厚労省『医療・介護分野におけるAI利活用に関するガイドライン』です。入力OK/NG判断表と匿名化3ステップで現場運用を担保します。
介護は個人情報を扱うYMYL領域です。ChatGPTを安全に使うには、入力情報の判断と環境選択が不可欠です。
入力OK/NG判断表(無料版基準)
| 項目 | 無料版への入力 | 判断の理由/根拠 |
|---|---|---|
| 氏名・生年月日・住所 | NG(匿名化必須) | 本人特定情報の漏えいリスク(個人情報保護法第25条) |
| 疾患名・服薬内容 | 要慎重(匿名化推奨) | 組み合わせで特定される可能性 |
| 介助レベル・所要時間 | OK(匿名化後) | 特定に直結しにくい業務情報 |
| 施設名・職員名 | NG(仮名化) | 組織の特定につながる |
| 様式のフォーマット | OK | 個人情報を含まない |
匿名化の3ステップ
- 仮名化: 氏名→「Aさん」、職員→「B職員」など記号に置き換えます。
- 属性の丸め: 年齢は年代(80代)に、日付は相対表現(当日・前日)にします。
- 残情報の点検: 組み合わせで特定できないか、出力前に最終確認します。
法令・ガイドラインの根拠: 個人情報の取扱いは**個人情報保護法第25条(第三者提供の制限)**を遵守します。厚労省『医療・介護分野におけるAI利活用に関するガイドライン』とデジタル庁『AI事業者ガイドライン』が指針を示しており、事業所内規程に落とし込み運用します。試行段階は匿名化済み入力で無料版を利用可能で、本格運用では学習データに使われない法人向け環境を選び、利用規約で確認します。
7. ChatGPT無料版/Team/Enterprise・介護特化ツール選定比較
導入環境は大きく3層に分かれます。各ツールの最大の差別化ポイントを先頭に置いて比較します。
| ツール・環境 | 最大の差別化ポイント | 学習データ利用 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|
| ChatGPT(無料版) | 導入コストゼロで即試せる手軽さ | 利用規約で要確認 | 匿名化済みの試行的な記録作成 |
| ChatGPT Team/Enterprise | 学習データに使われない法人向けの保護 | 学習に利用されない | 事業所全体の標準運用 |
| Gemini | Google Workspaceとの連携の強さ | 利用規約で要確認 | スプレッドシート・ドキュメント連携 |
| 介護特化ツール(SOIN等) | 介護様式・記録請求との業務連携 | 製品規定による | 日々の記録・請求業務の定型化 |
無償版は匿名化を徹底すれば試用に適しますが、本格運用では法人向け環境か介護特化ツールが安全です。学習データ利用の可否は規約で異なるため、導入前に必ず確認します。
8. ChatGPT導入を成功させる4ステップとよくある失敗
現場に定着させるための4ステップと、陥りやすい失敗例を示します。
- 業務洗い出し: 記録・申し送りなどテキスト作成に時間を取れている業務をリストアップします。入力が整理しやすい業務ほど効果が出やすい傾向があります。
- 工数把握: 対象業務の現状の所要時間・発生頻度を測定します。削減効果の試算(ROI)はこの数値が基準になります。
- PoC(実証実験): 匿名化ルールと監修フローを定め、1業務・少数職員で試験運用し品質と所要時間を比較測定します。
- 全社展開: PoCの成果を踏まえて運用ルールを整え順次展開します。月1回の振り返りでプロンプトとルールを更新します。
- 匿名化せず生個人情報を入力する(法令・規約違反リスク)
- ChatGPTの出力を監修なしで公式記録に使う(事実誤りリスク)
- 効果測定なしに全職員へ一気展開する(反発と定着不良)
導入戦略全体は「生成AIの介護活用完全ガイド」、介護DXの位置づけは関連記事で扱っています。まずは記録など1業務で小さく始め、成果を測るのが成功の近道です。
9. よくある質問(FAQ)
現場からよく寄せられる質問に回答します。
Q1. ChatGPTで介護記録は作れますか?
作れます。匿名化済みの観察メモをChatGPTに入力し、施設の様式・文字数・トーンを指定すると、様式準拠の記録文が短時間で得られます。ただし出力はあくまで下書きであり、事実誤りや個人情報の残存がないか職員が必ず監修して完成とします。
Q2. ChatGPTに利用者の個人情報を入力しても大丈夫ですか?
無料版への生個人情報の入力は避けるのが原則です。氏名・生年月日・住所などは匿名化するか法人向け環境を利用します。根拠は個人情報保護法第25条と厚労省『医療・介護分野におけるAI利活用に関するガイドライン』です。
Q3. ChatGPTで介護記録を作るプロンプトの書き方は?
「役割+入力情報+出力条件」の3要素で組みます。役割で「介護記録の作成補助」と指定し、入力情報に匿名化済みの観察メモを箇条で入れ、出力条件で様式・文字数・文体を指定します。プロンプトが具体的なほど出力の精度が上がります。
Q4. ChatGPT無料版とTeam(法人向け)はどう選べばいいですか?
匿名化済みの試行段階なら無料版で始められます。事業所全体で本格運用する、あるいは学習データへの利用を避ける場合は、学習データに使われないChatGPT Team/Enterpriseを選びます。介護様式・請求業務との連携を重視する場合は介護特化ツール(SOIN等)も選択肢になります。
10. まとめ・次のステップ
ChatGPTは介護記録の作成・要約・整形を通じて記録業務を効率化します。要点は3つです。
- ChatGPTに特化して記録生成手法を押さえる:プロンプト3要素+場面別実例
- 3ステップワークフローで回す:音声入力→ChatGPT整形→職員監修
- 個人情報は法令根拠付きで守る:入力OK/NG判断表と匿名化3ステップ
生成AI全般の総論は「生成AIの介護活用完全ガイド」、記録の書き方入門は「介護記録の書き方」、記録様式は「介護記録テンプレート」、ケアプラン領域は「AIでケアプラン作成」で深掘りします。
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ChatGPTを安全に活用し、記録の時間を利用者ケアへ振り向けていきます。